時平ときひら)” の例文
菅公かんこうが幽霊となって、時平ときひらのところへ化けて出るところをかいた、天神縁起えんぎの菅公の幽霊は、生前の菅公をそのままにかいてある。
ばけものばなし (新字新仮名) / 岸田劉生(著)
基経の次男、時平ときひらは、左大臣の栄職にのぼり、菅原道真と、廟堂に権を争って、ついに道真を駆逐したほどな政治的手腕の男であった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは天神は菅原道真すがわらのみちざねであり、島内村の氏神たけの宮は、その競争者の藤原時平ときひらを祀っているからだということで、嫁婿ばかりでなく、奉公に来た者でも
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)