すなわち金銭財産を精神化するにあらざれば、社会の安寧あんねい進歩は覚束おぼつかない。昭憲皇太后しょうけんこうたいごう御歌おんうた
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
広親ひろちかが祖父の広実ひろざねから聞いたと云う明治天皇や昭憲皇太后しょうけんこうたいごうの話、洋食の話、洋酒の話、等々、話題の豊富なところを見せて帰っただけであったが、それから十日ばかり過ぎた日曜日の朝に
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)