“昨夢”の読み方と例文
読み方割合
さくむ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九頭龍河畔の輪奐りんかんと、幾多の昨夢さくむ千魂せんこんを弔うごとく燃えつづけていたが、一灰と化した焼け跡からは、ほとんど、彼らしいものの何物も見出すことは出来なかったという。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「すでに、ちょうには新帝(光厳天皇)のご即位も行われ、世もなべて、ほっと安堵あんどの色めきにもありますこと。畏れながら、昨夢さくむはサラリとお忘れあって、いっそ御法体ごほったいにおなり遊ばしてはいかがなものでございましょうか」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)