旅人風体りょじんてい)” の例文
抜打ちにした小森のかおをめがけて、一挺の花鋏はなばさみを投げつけた旅人風体りょじんていの男。笠を冠って合羽を着て草鞋わらじに脚絆なのが、桟敷の下をもぐって身を隠したその素早すばやいこと。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)