かゞな)” の例文
六朝から李唐に至る間、医書の猶存するものは指をかゞなふるに過ぎない。然るに隋唐経籍志に就いて検すれば、佚亡の書の甚多いことが知られる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
方今校刻の業盛に興つて、某会某社と称するもの指かゞなふるにいとまあらざる程である。若しを投じ盟に加はつてゐたら、立どころに希覯きこうの書万巻を致さむことも、或は難きことをひつとせぬであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)