戸田へた)” の例文
八日に十時から、こんどはあたり前の髪と訪問着とでお里へ夫婦、母上とで出かけ、十二時何分かで戸田へたまで立った由です。
戸田へた近く、汽船は断崖にひたひたと沿うて走る。切りそいだ崖の根がたにどばんどばんと浪の打ちあげている所もあり、またその根に狭く荒い石原があってそれに白々と寄せている所もある。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)