戦闘たたかひ)” の例文
三 なんぢ地のはてまでも戦闘たたかひをやめしめ、弓を折りほこを断ち戦車いくさぐるまを火にてやきたまへり
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
行先は死、然らずんば戦闘たたかひ。戦つて生きるのだ。死ぬのは……いや、死と雖ども新たに生きるのいひだ。戦の門出に泣くのは児女の事ぢやないか。別れよう。潔く元気よく別れよう。ネ、石本君。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それに行先を阻まれたからと云つて、其儘帰つて来ては駄目だ、暗い穴が一層暗くなる許りだ。死か然らずんば前進、唯この二つの外に路が無い。前進が戦闘たたかひだ。戦ふには元気が無くちや可かん。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)