戒告かいこく)” の例文
ただ信雄が余りにも軽忽けいこつに安うけあいして来たことが、おもしろくなかった。——というよりも、いまだに甘い考えから脱けない信雄にたいして、或る戒告かいこくと将来のために
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玄蕃允に戒告かいこくした自己のことばの的中を、暗に誇るかのようにいったのは、かつては、瓶破かめわりとよばれ、鬼柴田ともいわれた剛将の声として、それを思う者には、あわれに聞えた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大利に酔うておごるは兵家の禁物とするところである。一刻もはやく敵中から足を抜け。さもなくば袋叩きの目にあうであろうぞ——と、戒告かいこくして、その旨を、かたく使者に答えて帰した。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、これはいつか、そっと医者から戒告かいこくされていたことばである。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)