懺悔文さんげもん)” の例文
彼は懺悔文さんげもんの一札を手にして、いくらかの不平をさへ感じた——もつとも彼は妻の葬儀の時、妻に対していくらかのくい憐憫れんびんは感じた。
老主の一時期 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
宗右衛門は煙草たばこを置いて、夏のはじめ泰松寺の老師から伝授されたうろ覚えの懺悔文さんげもんをあわてゝ中音に唱へ始めた。
老主の一時期 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)