愚姪方ぐてつかた)” の例文
壽阿彌が怪我をした家はをひの家ださうで、「愚姪方ぐてつかた」と云つてある。此姪は其名をつまびらかにせぬが、尋常の人では無かつたらしい。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
手紙に「愚姪方ぐてつかたは大道一筋の境にて東神田故、このたびは免れ候へ共、向側は西神田故過半燒失仕り候」
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
母一人、嫁一人、乳飮子一人、是等は助り申候、十八歳に成候者愚姪方ぐてつかたにて去暮迄さるくれまで召仕候女の身寄之者、十五歳に成候者なりそろは愚姪方へ通ひづとめの者の宅の向ふの大工のせがれに御坐候
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)