惚氣交のろけまじ)” の例文
新字:惚気交
平次は尚ほも念入りに調べましたが、怪しい節は少しもなく、お安の惚氣交のろけまじりの辯解を、たゞ長々と聽かされるだけです。
惚氣交のろけまじりの身の上話で、その恥を恥とも思はぬ無智な態度は、八五郎でさへも胸を惡くした程で、縁側に出ては不作法にも、泉水にペツペツとつばを吐いてをります。
と言つたやうな事を、惚氣交のろけまじりに、番硬の禿筆ちびふでで根氣よく鼻紙三枚半にのたくらせたものです。
「佐太郎が惚氣交のろけまじりに話したことや、内儀と米吉が、夜も晝も奧の部屋に籠つて、綾取り双六すごろくまりつきと、他愛もないことばかりして遊んでゐることも、あの女が見屆けてくれましたが」