快庵禅師かいあんぜんじ)” の例文
昔、快庵禅師かいあんぜんじという仏徳高い聖僧がいらっしゃった。幼少より禅宗の本旨をあきらかにされて、つねにその身を諸国行脚あんぎゃの修行にゆだねて暮らしておられた。
下野しもつけ富田の村の菊世という女は、快庵禅師かいあんぜんじにその時の容子ようすを話して聞かした。
あじゃり (新字新仮名) / 室生犀星(著)