御音吐ごおんと)” の例文
むしろ——義貞死ス——との悲報が入ってからの後醍醐は、つねにもまさるような御音吐ごおんとで、夜もおそくまで、終日ひねもす、人々の意見をちょうしては、次の挽回策に、心身のお疲れも忘れているかのようだった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)