御輿入おこしいれ)” の例文
「志保田の嬢様が城下へ御輿入おこしいれのときに、嬢様を青馬あおに乗せて、源兵衛が覊絏はづないて通りました。——月日の立つのは早いもので、もう今年で五年になります」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「御兩人と申しても、これは多分、吉住樣お一人へ奧方から仰しやつたので御座いませう。吉住樣は文武の達人で、酒井樣から、奧方附として、御輿入おこしいれしたがつて植村家へ入られ、其儘御側用人に取立てられた方でいらつしやいます」
「御両人と申しても、これは多分、吉住様お一人へ奥方からおっしゃったのでございましょう。吉住様は文武の達人で、酒井様から、奥方付として、御輿入おこしいれに従って植村家へ入られ、そのまま御用人に取立てられた方でいらっしゃいます」