御膳番ごぜんばん)” の例文
同じ年の二月、御膳番ごぜんばんの天野五郎太夫は、遠島になった。これは本丸の御膳井戸へ猫が落ちて死んだのを問われたのである。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幕府の持筒頭もちづつがしら、水野藤右衛門とうえもんなる者が、配下の与力同心と共に、遠島、蟄居ちっきょを命ぜられ、御膳番ごぜんばんの天野なにがしは、切腹。秋田淡路守の家中でも、重罪に処せられた者がある。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)