御簾蔭みすかげ)” の例文
そこからは、這うように行き、やがて黒木の御所のうちをそっとうかがった。奥の御簾蔭みすかげには人影なく、ただ一点の小さい灯だけが白かった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)