御先手おさきて)” の例文
ここらは小役人や御先手おさきての組屋敷のあるところで、辻の片側には少しばかりの店屋があります。その荒物屋の前に荷をおろして、近在の百姓らしい男が柿を売っていました。
半七捕物帳:60 青山の仇討 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
小普請組支配の廃止、火付け盗賊改めの廃止、中奥御小姓なかおくおこしょう同御番の廃止、御持筒頭おもちづつがしらの廃止、御先手おさきて御留守番と西丸御裏御門番と頭火消役四組との廃止なぞも、またその結果だ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)