“徉徊(さまよ)” の例文
それこそ、鳴く虫か小鳥のように、どれだけ今戸のあたり姉の妾宅の居周囲(いまわり)を、あこがれて徉徊(さまよ)ったろう、……人目を忍び、世間を兼ねる情婦(いろ)ででも有るように。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まず山中毒(やまあたり)とでも申すか、五里霧中とやらに徉徊(さまよ)いました手前、真人間から見ますると狂人の沙汰ですが、思いの外時刻が早く、汽車で時の間(ま)に立帰りましたのを、何か神通で
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)