庭掃にわは)” の例文
その中で一番筋の立つたのは、もと飯田町の人入稼業で、伏見ふしみ屋傳七の子分——と言つても、庭掃にわはきや飯炊きをしてゐた馬吉といふ男だけ。
「お通さん、後生だから、おらを木村様に頼んで、お城の庭掃にわはきでも水汲みにでも、雇ってくれねえかなあ」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男は用人の外に中間ちゅうげん、小者、庭掃にわはきの爺、女はお小間使のおのぶ、仲働きのお米、外にお針に飯炊き。
昼間は神苑の庭掃にわはきを命じられ、夜になると、荒木田様のまき小屋へ帰って眠っていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)