年増どしま)” の例文
女は日蔭のしょうばいをする三十年増どしまで、ふだんから同宿者との折合いが悪かった。誰も相手になる者がなく、みんなが彼女を避けていた。もちろん軽蔑けいべつではない。
雨あがる (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ひどく鉄火なことばつきで、わるびれもせずにのっそりと、白いふくらはぎを見せながら上がってきたものは、三十がらみの、見るからに油ぎった中年増どしまでありました。