巻莨まきタバコ)” の例文
旧字:卷莨
着到ちゃくとうの太鼓打込みてより一日の興行済むまでは厳冬も羽織を着ず部屋にても巻莨まきタバコを遠慮し作者部屋へ座元ざもともしくは来客の方々見ゆれば叮嚀に茶を汲みて出しその草履ぞうり
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
茶を運んで来た静子が出てゆくと、奥の襖がいて、巻莨まきタバコの袋をつかんだ信吾が入つて来た。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)