左馬介さまのすけ)” の例文
「安土退去このかた、光秀の胸に怏々おうおうとしてれやらぬものあることを、おこととしたことが、察してはいなかったのか。——左馬介さまのすけ
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「追うて来た者があるとすれば、それはかならず左馬介さまのすけ光春であろう。光春はきのうわしの微行しのびを止めたい顔しておった」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
席には、左馬介さまのすけしかいなかった。作左衛門はこのとき初めて、まだ家中には誰にも洩らしていない報告を一つつけ加えた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左馬介さまのすけ光春は胸のなかで、不断にそこの目標を意識していた。行き着くまでは、死なぬぞと誓った。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「われと見て、うしろを見せるか。左馬介さまのすけ、左馬介」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)