“居延”の読み方と例文
読み方割合
きょえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その歩兵もわずか五千、絶えて後援はなく、しかもこの浚稽山しゅんけいざんは、最も近い漢塞かんさい居延きょえんからでも優に一千五百里(支那里程)は離れている。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
当時居延きょえんたむろしていた彊弩都尉きょうどとい路博徳ろはくとくが詔を受けて、陵の軍を中道まで迎えに出る。そこまではよかったのだが、それから先がすこぶるまずいことになってきた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
案ずるに現在の地点は鞮汗山ていかんざん北方の山地に違いなく、居延きょえんまではなお数日の行程ゆえ、成否のほどはおぼつかないが、ともかく今となっては、そのほかに残されたみちはないではないか。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)