客間サルーン)” の例文
やがて、淫書の扉がひらくと、濛々もうもうとした紫煙のなかの客間サルーンから、現実の微細デリケートな享楽地帯が眼前にパノラマのようにあらわれた。
大阪万華鏡 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
僕が客間サルーンへ出ると、人々は足角力ずもうの競技にふけっていた。踊場ではびっこの老夫婦が人形を抱いて踊っていた。食堂では角帽の中学生が恋人の女学生の話しをしている。
飛行機から墜ちるまで (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)