安治あじ)” の例文
「右手の岸に見えるのが、鳥飼とりかいの里だから、もう、いくらもない。——神崎川と、安治あじ川の三ツ股に、分れる川の。そこが、江口の君たちのいます村だよ」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
堺の港や安治あじ川尻などの海面を望めば、石を積んだ数百隻の石船が、満々と帆を揃えて入って来る。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飛ばした先は、安治あじ川の近所、鳩の翼では一はたきである。もう帰らねばならない時刻の筈。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)