失敗しまつ)” の例文
百合子が自分も不安さうにして斯んな事を云つた時には、堀口等は思はず異口同音に、失敗しまつたなあ! と長大息を洩したものである。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
してゐると直ぐ傍へ来なければ分りません。さう云ふときこれは失敗しまつたと思ひまして周章て鎖を引きますがいつも半分程通つてからです。
マルクスの審判 (新字旧仮名) / 横光利一(著)
『これは失敗しまつた、フライパンを、火にかけたまま来てしまつたぞ。』
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
「あゝ失敗しまつた! あゝ、どうしたら好いだらう。」
F村での春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)