大公孫樹おほいてふ)” の例文
此家から程近い住吉神社へ行つては、昔を語る事多き大公孫樹おほいてふの、まだ一片ひとひらも落葉せぬ枝々を、幾度となく仰ぎ見た。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
お掃除の手伝ひをしたやうに思はれてしやくだから、二人は、大公孫樹おほいてふの根方に腰をおろして足をふみはだかつたお坊さんの前に、面白くないやうな顔をして突つ立つてゐた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)