外出着よそぎ)” の例文
それからプレッスをさせたばかりの外出着よそぎの茶色の背広を着込んで、悠然と、せいぜい心を落ち付けて出掛けたが、胸の心悸は容易に治まらなかった。
黒猫十三 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
節倹家しまつやの八郎右衛門は、その日も一寸した外出着よそぎしか着てゐなかつたが、光琳は風流な金更紗きんさらさの羽織をはおつて澄ましてゐた。二人は葵橋のたもとに立つて祭の行列を待つてゐた。