墻隣かきどなり)” の例文
早熟な彼女はまだ青いなつめみたいに小粒であったが、劉備の家のすぐ墻隣かきどなりの息子に恋しているらしく、星の晩だの、人気ない折の真昼などうかがっては、墻の外へきて、よく歌をうたっていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)