地面ぢびた)” の例文
そしてうめくやうな声をしたと思ふと、もうそこから飛び下りてかはづのやうに地面ぢびたに両手をついてゐた。
不思議な事に、その中の一人は、素裸で、仰向けに地面ぢびたへ寝ころんでゐる。おまけに、どう云ふ訳だか、細引ほそびきで、手も足もぐる/\巻にされてゐる。が格別当人は、それを苦に病んでゐる容子もない。
酒虫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)