“嚢里”の読み方と例文
読み方割合
なうり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
霞亭は是より先八月十七日に嚢里なうりの家に歿した。墓表に「居丸山邸舎三年、罹疾不起、実文政癸未八月十七日、享年四十四、葬巣鴨真性寺」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
当時霞亭は既に江戸嚢里なうりの家に歿してより九十五日を経てゐた。妻井上氏きやう神辺かんなべに帰る旅が殆ど果てて、「帰宅明日にあり」と云ふことになつてゐた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わたくしは此に先づ一の大いなる錯誤をたゞして置く。それはたま/\篋中よりき出した一通が、わたくしをして嚢里なうり新居の壬午の歳に成つたことを思はしむる一事である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)