和唐内わとうない)” の例文
三枚つづき五枚つづき、似顔絵のうまい絵師のが絵草紙屋えぞうしやの店前にさがると、何町のどこでは自来也じらいやが出来たとか、どこでは和唐内わとうない紅流べにながしだとか、気の早い涼台すずみだいのはなしの種になった。
鉄砲は外国から渡ったもんだね。昔は斬り合いばかりさ。外国は卑怯だからね、それであんなものが出来たんだ。どうも支那じゃねえようだ、やっぱり外国のようだ。和唐内わとうないの時にゃ無かったね。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)