吾家おうち)” の例文
こう三吉は答えて、「種ちゃん、吾家おうちへ行くんだよ」と言い聞かせながら、子供を肩につかまらせて出た。種夫は眠そうに頭を垂れて、左右の手もだらりと下げていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
上野に玩具おもちゃの展覧会があった日には、お房も皆なに連れられて出掛けたが、何を見てもさ程面白がりもしないし、象や猿の居る動物園へ寄っても「早く吾家おうちへ帰りましょう」とばかりで
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「鞠ちゃん、吾家おうちへお入り」と彼女はそこいらに出て遊んでいる子供を呼んだ。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
まあちゃん、吾家おうちへ行こう」
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)