南部鉄瓶なんぶてつびん)” の例文
さきの御小姓組である安倍誠之助は、ことさら慓悍ひょうかんげに目をかがやかせ、つんと首を立てた。丁度彼と阿賀妻との間にはいぶる炉火があり、すすけた自在鍵じざいかぎには南部鉄瓶なんぶてつびんりさがっていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)