卍字まんじ)” の例文
陶然亭は天井を竹にて組み、窓を緑紗にて張りたる上、しとみめきたる卍字まんじの障子を上げたる趣、簡素にして愛すべし。名物の精進料理を食いおれば、鳥声しきりに天上より来る。
北京日記抄 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
たとえその実験はまれにしか得られなくとも、やはり最初はこれによって、何か貴重なる啓示を与えられた名残であることは、卍字まんじも十字架も異なる所はなかったのである。