北条丸ほうじょうまる)” の例文
「さあ、それが愚痴ぐちと云うものじゃ。北条丸ほうじょうまるの沈んだのも、ぎんの皆倒れたのも、——」
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ずっとしけばかり続いたために、持ち船の北条丸ほうじょうまるは沈みますし、げ銀は皆倒れますし、——それやこれやの重なった揚句あげく、北条屋一家は分散のほかに、仕方のない羽目はめになってしまいました。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)