匕首どす)” の例文
刹那、匕首どすが閃めいた。綱五郎が抜刀ぬいて飛びかかったのである。再度悲鳴が聞こえた時には、生首を銜えた男の手に、血まみれの匕首が持たれ、その足許に綱五郎が斃れていた。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「清水の野郎奴! 俺はあいつの首っ玉へ何時かは必ず匕首どすをお見舞申してやるぞ!」
象牙の牌 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
と云いながら懐中から匕首どすを取出し、さア出せ、出さなければ殺すぞ。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)