功名心こうみょうしん)” の例文
世の中の競争があまり苦にならない。野々宮さんも広田先生と同じく世外せがいの趣はあるが、世外の功名心こうみょうしんのために、流俗の嗜欲しよくを遠ざけているかのように思われる。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
功名心こうみょうしんに燃えている武装警官隊は、山形警部一人だけに手柄をされてなるものか、署長が臆病風おくびようかぜにとりつかれたら、自分たちだけでも突撃しようという意気ごみであった。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いかなる場合にも人間には功名心こうみょうしんがある。
馬妖記 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)