“出世間的”の読み方と例文
読み方割合
しゅっせけんてき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「借りた金を返す事を考えないものは幸福であるごとく、死ぬ事を苦にせんものは幸福さ」と独仙君は超然として出世間的しゅっせけんてきである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
垣の向うに隣りの娘がのぞいてる訳でもなければ、南山なんざんに親友が奉職している次第でもない。超然と出世間的しゅっせけんてきに利害損得の汗を流し去った心持ちになれる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あんなに奇麗なものが、どうして、こう一晩のうちに、枯れるだろうと、その時は不審ふしんの念にえなかった。今思うとその時分の方がよほど出世間的しゅっせけんてきである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)