全然さっぱり)” の例文
金城鉄壁ならざる丸善の店が焼けるに決して不思議は無い筈だが、今朝焼けるとも想像していないから、此簡単な仮名七字が全然さっぱり合点のみこめなかった。
「や、太郎さんか、よく来たね。もう全然さっぱりいかね。うむ、其は好かった」
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「いや、犬が豪い嫌いでしてね、それも此頃までは左様さようでもなかったのですが、或所で見て貰いましたらば、あなたには犬難の相があると申されましてね、それから犬が全然さっぱり嫌いになりました。恐水病は恐ろしい病気ですからな」
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)