争闘けんか)” の例文
おまえのおっ母さんの当分の暮しにあてがっておいで。——それからだよ。高瀬との争闘けんかはね
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
広巳はすぐ引返そうとしたが、醜い争闘けんかを引き別けてもらったばかりの女に逢うのはきまりも悪ければ、争闘を見ていた者がまだそのあたりにうようよしているようで足が進まなかった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
袖口の綻びているのは争闘けんかか、それとも長い煙管きせるで巻きつけられたがための綻びか。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)