両棲類りょうせいるい)” の例文
「なんだ、こないだの一物は、あれは両棲類りょうせいるい中の有尾類。」わかり切ったような事を、いかにも得意そうに言うのである。
黄村先生言行録 (新字新仮名) / 太宰治(著)
科学の教えるところによると、この地球にはじめて声を持つ生物が産まれたのは石炭紀の両棲類りょうせいるいだということである。
交尾 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
小さな魚のようでもあり、そうでなく両棲類りょうせいるい爬虫頚はちゅうるいのようでもある。それがモの下から出たりはいったりしている。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
僕はそのいくつかの姿を、ヘッド・ライトの中にみとめたが、どれもこれもどす黒く、そして醜怪しゅうかいな形をしていて魚らしくなかった。魚と両棲類りょうせいるいの合の子としか見えなかった。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)