下層したがわ)” の例文
日がだんだんかたぶいて陰の方は蒼い山の上皮うわかわと、蒼い空の下層したがわとが、双方で本分を忘れて、好い加減にひとの領分をおかし合ってるんで、眺める自分の眼にも、山と空の区劃くかくが判然しないものだから
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すると紙は下層したがわの方から動き出した。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)