万里ワンリ)” の例文
旧字:萬里
現に万里ワンリと同じ生れ、同じ育ちの俺でさえ、貴様の上官の軍曹になっているではないか、万里だって、売られる前に軍隊へでもとられていたら、白人とでも五分に闘う
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
「あたいはりゅうさんていう痘痕あばたのおやじが、鉱山やまへ働きに行けば、お母さんにもお金をやれるし、子供でも戦争の役に立つんだと云ったから路三ルサンや、万里ワンリなんかと一緒に来たんだ」
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
意気地いくじなしッ、そんな了見りょうけんでこれから先他人に負けずに一人前になれるか。落盤に押しつぶされた万里ワンリのことを考えて見ろ。何万とこの鉱山で殺された子供達のことを考えて見ろ。
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)