万代橋ばんだいばし)” の例文
迎へてゐるやうだもの。万代橋ばんだいばしも、信濃川も。——そして街も空も人も、みんなひどく貧弱に見えたわ。道々とても欠伸がしたくなるほどだつた……
小学生の頃、万代橋ばんだいばしという信濃川の河口にかかっている木橋がとりこわされて、川幅を半分に埋めたて鉄橋にするというので、長い期間、悲しい思いをしたことがあった。
日本文化私観 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
停車場から人力車に乗ると値がなにがしか高いので万代橋ばんだいばしという橋のたもとまで歩いてきてそこで安い車を拾うという話を校長先生の訓辞に於て幾度となくきかされたものであった。
続堕落論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
停車場から人力車に乗ると値がなにがしか高いので万代橋ばんだいばしという橋のたもとまで歩いてきてそこで安い車を拾うという話を校長先生の訓辞において幾度となくきかされたものであった。
堕落論〔続堕落論〕 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
新潟の当時木橋の万代橋ばんだいばしがこはされて河幅がせばめられて鉄の橋が架けられることになり、日本一の木橋がなくなり郷土の自慢が一つへることに身を切られる思ひがしたものであるが
地方文化の確立について (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)