一衣ひとへ)” の例文
只、身すがらにといで立ちはべるを、紙子かみこ一衣ひとへは夜の防ぎ、かた、雨具、墨、筆のたぐひ、あるはさりがたきはなむけなどしたるは、さすがに打捨てがたく、路次のわづらひとなるこそわりなけれ
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)