一片々々ひとつひとつ)” の例文
南岸みなみぎしの崖の木々の葉は、その一片々々ひとつひとつが光るかと見えるまで、無数の螢が集つてゐて、それが、時を計つてポーツと一度に青く光る。川水も青く底まで透いて見える。と、一度にスツと暗くなる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)