一徹者いってつもの)” の例文
丈八郎という男は、今時の、若いに似あわぬ一徹者いってつものだ。二人が、何と説いて聞かせても、金で身売りなどとは、剣士の恥。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
明快な勝負をつけねば決してこの場を去らずという憎々しい剛情を張っているが、一心斎もまたかぬ気の一徹者いってつもの
親御の庄司右京様は、中風で身動きも覚束おぼつかないが、恐ろしく気が確かな上、弓町きっての一徹者いってつものだ。
だが、平八郎や兵部などの一徹者いってつものは、のぞむところと、いわぬばかりに
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)