“カヤダウ”の漢字の書き方と例文
語句割合
萱堂100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高野山往生院谷の萱堂カヤダウの聖は、真言の本山には、寄生物とも言ふべき念仏の徒であつた。これも元は、紀州由良浦の海人から出た寺奴であらうと思はれる。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
數年前の春の初め、野燒きの火が燃えのぼつて來て、唯一宇あつた萱堂カヤダウが、忽痕もなくなつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
数年前の春の初め、野焼きの火が燃えのぼつて来て、唯一宇あつた萱堂カヤダウが、タチマチ痕もなくなつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
前に言うた高野の「萱堂カヤダウヒジリ」が語り出したと想像せられる石童丸の語り物が、説経にとり入れられる様になつた。而も石童の父を苅萱と言ふのは、謡曲で見ると「苅萱の聖」とある。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)