“アグヰ”の漢字の書き方と例文
語句割合
安居院100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浄土派の説経の異色のあるのは、安居院アグヰ流のだからであらう。浄土の念仏聖は此説経を念仏化して、伝道して歩いたらしく思はれる。
鎌倉室町に亘つて盛んであつた澄憲の伝統安居院アグヰ流よりも、三井寺の定円の伝統が後代説経ぶしの権威となつたのには、訣がある。
併し、説経は長い伝統ある物で、安居院アグヰの「神道集」なども、説経の古い形のもので、語つたものに相違なく、やはり一つの浄瑠璃であつたのだ。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
浄土宗の説経を集めた、安居院アグヰ神道集には、諏訪明神の本地として、右の甲賀三郎の話が出てゐる。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其処に居て、安居院アグヰ法師と称せられた聖覚セイカクは、天台五派の一流の重位に居ながら、法然上人の法弟となり、浄土宗の法統には、円光大師直門の重要な一人とせられて居る。
此考へを示してゐるのが、安居院アグヰ神道集である。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)